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FinePix F30 レビュー


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2006年8月27日
またまた新しいデジカメを買ってしまいました。
今回買ったデジカメは

FUJIFILM FinePix F30

価格34000円くらい。

コンパクトカメラの部類に入りますが、釣行用ではないんですよ。

釣行用にも使えるかなと思っていたのですが、現在釣行用に使っている「IXY DIGITAL 40」と比べると、一回りも二回りも大きくて、携帯性があまり良くありません。

それに、起動速度やピント合わせの速さは「IXY DIGITAL 40」の方が速いので、釣行に持っていく利点はまったくないんです。

今年発売されたばかりの「FinePix F30」より、2004年に発売された「IXY DIGITAL 40」の方が起動速度が速いのは、液晶画面が大きいので起動時に必要とする電圧が十分得られるまでに時間がかかってしまうためと思われますし、ピント合わせの速度についても、最近は高度で複雑化されたピント合わせや測光を行っているためと思われます。

最新のIXYも「IXY DIGITAL 40」と比べてそれほど起動速度やピント合わせが速くなっていない事からも分かるように、単純にFUJIFILMよりCanonの方が優れているという事ではないようです、念のため。

アクアリウムやカナヘビなど、水槽内を撮影するためのものでもありません。

水槽内の撮影には「LUMIX DMC−FZ5」がありますから。

FZ5はマクロモード+12倍ズーム、そして時にはクローズアップレンズを装着して、水槽内のいかなるシーンにおいても優れた能力を発揮してくれています。

ただ、一眼レフに比べると、どうしても表現力や俊敏さに欠けてしまいますので、「NIKON D80」や
「SONY α100」、「CANON EOS Kiss デジタルX」を狙ってはいるのですが、なかなかお金が貯まらないばかりか、今回もまた散財してしまいました(^_^;)

釣行でもない、アクアリウムでもない、カナヘビでもない、となると・・・・そう、クワガタ用に買いました。

たとえば温室内の菌糸ビンを撮影をする時、光源は室内の蛍光灯のみ、しかもかなり奥まった暗い場所ですので、どうしても手ブレを起こしてしまいます。

「LUMIX DMC−FZ5」には手ブレ補正が付いているのですが、もともとの感度がISO400しかないため、あまり役に立っていないのが現状です。

菌糸ビンの交換なども室内で行うため、作業時の写真はどうしても手ブレになりがちです。
撮影用に照明をセットしたり、外に出て太陽光で撮影すれば良いのですが、菌糸ビンを交換するたびに1頭ずつ照明をセットしていたのでは時間がかかりますし、かといって期待の幼虫を太陽の光に当てるなんてもってのほかです。

フラッシュを使えば良いのですが、撮影の大半を占める接写ではフラッシュは使い物になりません。
それよりなにより、自然な感じが損なわれますので、私はフラッシュ撮影が大嫌い。

「温室での日ごろの観察や、室内での菌糸ビン交換などの作業中に、気軽にフラッシュ無しの撮影ができるデジカメが欲しい・・・」そんな気持ちは日に日に高まっておりました。

そんな時見つけたのが「FinePix F30」です。

このデジカメは最高感度がISO3200と超高感度。

暗い場所でも感度を上げる事により、シャッター速度を落とす事なく撮影できるため、手ブレが軽減できるそうです。

「Panasonic LUMIX DMC-FX07」は手ブレ補正付きでISO3200と超高感度だったため、最初はそちらを購入する予定でいたのですが、FX07はISO3200で撮影すると画像が粗くなると説明されていたのが気になってしまいました。

FUJIFILM以外の超高感度は、いくつかの画素をまとめて1つの画素として扱う事により光量不足を補っているそうです。画素をまとめれば光量は上がりますが、画素数が減り画像は粗くなります。
しかしFUJIFILMの場合は画素自体の集光率を高める事により光量不足を補い、画素数をまったく減らす事なく超高感度での撮影が出来るそうです。

多分これは撮像素子サイズにも関係があると思われます。
最近、ほとんどのコンパクトデジカメは、1/2.5型の小さな撮像素子を使用しています。
小さい撮像素子は小型軽量低価格を実現出来ますが、どうしても高感度側で画質が低下してしまいます。
「LUMIX FX07」の撮像素子もご多分に漏れず1/2.5型。

しかし「FinePix F30」は最近の流れに反して1/1.7型の大型撮像素子を使用しているため、ボディーは多少大きくなってしまいますが、高感度撮影でも画質の低下を低く抑える事が出来るそうです。

さらに「LUMIX FX07」の場合、ISO3200で撮影する時は「夜景シーン」や「スポーツシーン」のように「高感度シーン」を選択するシステムになっており、「高感度シーン」など「シーンモード」を選択してしまうと「マクロモード」が選択できない構造になっています。

今回デジカメを購入するための目的が、暗い室内でのマクロ撮影ですので、これは致命傷でした。

しかし、「FinePix F30」にも気になる点が1つ。
それは今使っているSDメモリーカードが使えない事。



世の中のビデオがVHS一色になってしまっても、βにこだわり続けていたソニーのごとく、世の中がSDメモリーカードに傾きつつある今の時代に、
自社開発のxD-ピクチャーカードをあえて使うなんて、意地の張り合いみたいで大人気ない(^_^;)

デジカメ本体は「LUMIX FX07」より「FinePix F30」の方が安いのに、
フラッシュメモリーやカードリーダー などを購入すると「FinePix F30」の方が高額になってしまいます。

いろいろ悩みましたが、購入する目的が超高感度でしたので、ISO3200を使う上で優れた機能を有していると思われる「FinePix F30」を購入する事に致しました。


FUJIFILM  FinePix F30
有効画素数
630万画素
撮像素子
1/1.7型 スーパーCCDハニカムHR VI
記録メディア
xD-ピクチャーカード
撮影可能範囲
標準:約60cm〜∞  マクロ:約5cm〜80cm
撮影感度
AUTO、ISO100/200/400/800/1600/3200
連写
最短約0.45秒間隔で連続3コマまで


ではさっそく今まで使っていたデジカメと撮り比べをしてみましょう。
FinePix F30のインプレッション開始です。

室内にある温室の中の菌糸ビンを撮影してみました。
部屋の照明は蛍光灯、ごく平均的な明るさです。温室は室内にある洋服ダンスを改造したものですので、
イメージ的には観音開きの洋服ダンスの中を、部屋の照明だけで撮影した感じです。


画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ
LUMIX DMC−FZ5 マクロモード ISO400

シャッターを押す時にどうしてもカメラが動いてしまい、
手ブレ写真になってしまいます。

手ブレ補正は付いているのですが、ISO400では厳しいようです。

今までは連写の機能を使って手ブレをなくしていました。
シャッターを押したまま2枚目3枚目と連写すれば、シャッターを押す時のブレが無くなり、手ブレのない写真が撮影できます。

画像にポインタを合わせると、連写3枚目の写真が現れます。
IXY DIGITAL 40 オート マクロモード ISO400

試しにIXYでも撮影してみましたが、結果はFZ5とほぼ同じ。

呼吸を止めて気合を入れて撮影しましたが、手ブレの無い写真は4枚に一度ほど。

この写真は手ブレが中程度の写真で、いわば私が「IXY DIGITAL 40」で撮影した時の平均的な手ブレ写真です。
FinePix F30 オート マクロ ISO1600

6枚連続して撮影してみましたが、どの写真も手ブレせずに撮影できました。

次はさらに暗い場所での撮影です。温室の扉で蛍光灯の光をさえぎった影の部分での撮影です。

LUMIX DMC−FZ5 マクロモード ISO400

目で見る分にはそれほど暗くはないのですが、FZ5で撮影するとこんな感じです。
IXY DIGITAL 40 オート マクロモード ISO400

IXYも同じレベル。
FinePix F30 オート マクロ ISO1600

FinePix F30では、私の見た目よりやや明るく自然な色合いの写真撮れました。

撮影時の感度はISO1600ですので、ISO3200の撮影が出来るデジカメより、ISO1600程度で手ブレ補正が付いているデジカメの方が私の使用法には適していたかもしれません。

そう考えると、手ブレ補正付きでISO1250、モードを変えるとISO3200まで感度が上がる「LUMIX FX07」の方がよかったような・・・・。しかし、「LUMIX FX07」はいざという時、マクロモードとISO3200が併用できないので、やはり「FinePix F30」の方がベストかな。

それに「FinePix F30」は、感度をオートにしておいても、少しでも手ブレの危険があれば感度がスイスイと上がって行ってくれます。他のデジカメは画質を重要視するあまり、多少手ブレの危険があっても画質を優先して感度が上がってくれません。

「写真は画質が命」という一般常識に逆らって、「ブレしてしまっては元も子もない」という「FinePix F30」の考え方は、初心者の私にはとても好感が持てます。

しかし、腕に自信がある方にとっては、感度が勝手に上がっていってしまうのも考え物ですので、ISO1600まで上がるオートモードと、ISO400までしか上がらないオートモードの2種類が用意されています。
将来的には「画質優先オートモード」や「手ブレ軽減優先オートモード」といった風に、感度変更にもインテリジェント機能を持たせるとさらに使い勝手がよくなると思うのですが・・・・期待していますよ、FUJIFILMさん。

次にFUJIFILMが「@フラッシュ」として大々的に宣伝しているオートフラッシュについて実験してみました。
「目で見たまま美しく」というキャッチフレーズですので、もしかしたら今までとは違った自然な感じのフラッシュ撮影が出来るかもしれません。

IXY DIGITAL 40 オートモード オートフラッシュ

IXYでフラッシュ撮影した比較用の写真です。
FinePix F30 オートモード オートフラッシュ

自然な感じが出るとの事でしたが、IXYと比べてほとんど違いがありません。

質感を微妙に強調してリアル感を出しているようですが、少しグロい感じが出てしまっていて私はあまり好きではありません。
LUMIX DMC−FZ5 フラッシュ撮影 各設定を微調整

FZ2の頃から使い込んできたFZシリーズのFZ5では、被写体の状況から、露出やフラッシュの光量などを微妙に調整して、自分の好みの写真を撮れるようになりました。

自分好みの写真を撮るには、やはりそれなりに設定を微調整しないとダメなようです。

洋服ダンスの中の菌糸ビンを、背景が黒いホームページにアップするための写真なんて、どう考えたって普通の写真ではないですし、真っ白な菌糸ビンの中の真っ黒なクワガタを撮影するには、菌糸の部分を白く飛ばしてしまうような無茶な設定をしなくてはならないので、やはりオート任せには出来ません。

「FinePix F30」の場合は、「LUMIX DMC−FZ5」のようにフラッシュの光量などの細かい設定は出来ません。出来るのは絞り、シャッタースピード、露出補正ぐらい。

絞りやシャッタースピードの設定は操作が面倒なので、
まずは撮影中でもボタン1つで簡単に設定を変更できる露出補正からテストしてみました。

マニュアルモード(露出補正以外はオート) フラッシュ無し ISO1600
標準
+1EV
+2EV

露出補正しただけで、かなり印象の違う写真を撮る事が出来ました。
露出補正+2EVの写真などは、写真右上から照らしている室内の蛍光灯が、まるで強烈な太陽光のようにさえ感じられます。

マニュアルモード(露出補正以外オート) マクロ撮影 露出+1EV フラッシュ無し ISO3200

上の写真も室内の蛍光灯のみで、温室内の菌糸ビンを撮影しました。
露出補正を+1EVとし、感度をISO3200にしての撮影です。

実物を目で見ると、もっとずっと薄暗い感じです。しかし露出を少し上げただけで、人間の見た目以上に光溢れる鮮やかな写真を撮ることが出来ました。これならWeb用写真としては完璧ですね。

これは奇跡の一枚ではないんですよ。10枚ほど連続して撮影しましたが、どの写真も手ブレを起こす事無く一様に納得の行く写真が撮れていました。今まで持っていたデジカメでは到底出来ない芸当です。
恐るべしISO3200。

ただ、ISO3200も万能かというとそうでもなく、パソコンでちょっと画像を拡大しただけで、画質の粗さが目立ってしまいます。ISO3200はWeb用レベルのものでして、実用域はISO1600までのようです。
オートモードではISO1600までしか感度が上がらない事からも、その事が窺えます。


写真にポインタを合わせると拡大写真が現れます。
拡大するとノイズがかなり出ますが、
手ブレがまったく出ていないことが分かります。
左の写真は、部屋の蛍光灯だけでの撮影です。

露出補正+1EV、ISO3200、他はカメラ任せ。
もちろんフラッシュは無し。

太陽光の下で撮影したようなナチュラルな感じが出ていますが、撮影はデジカメにとってかなり過酷なものでした。

飼育ケース上端からから5センチほどの高さでデジカメを構えていますので、デジカメとそれを覗き込む頭によって、上部からの光はほぼ遮断されてしまっています。

室内蛍光灯の、さらにその影の部分。見た目ではケース内はとても薄暗いものでした。にもかかわらず、ケース越しに入ってきた光によって、ここまで光に満ちた、きれいな写真が撮れるとは、まさに驚きです。

写真にポインタを合わせると拡大写真が現れます。

もちろんこの写真も奇跡の一枚ではありません。撮る写真、撮る写真、だいたいみんなこのレベルに仕上がっていました。今まで所有していたデジカメでは息を止めて気合を入れて撮影しても、ここまで鮮やかな写真は撮れなかっただけに、高感度の実力をまざまざと見せ付けられた1枚でした。


写真にポインタを合わせると拡大写真が現れます。
Web用としては十分な写真です。
こちらの写真も部屋の蛍光灯だけでの撮影です。

アングルを変えながら12枚ほど撮影しましたが、どれも手ブレを起こす事無く撮影できました。

写真にポインタを合わせると拡大写真が現れます。

部屋の蛍光灯だけで撮影したとは思えないほど、光溢れる写真に仕上がりました。

こちらもISO3200、露出補正を+1EVにしただけで、全てカメラ任せの撮影です。

フラッシュ無しでは非常に効果的な露出補正でしたが、フラッシュ撮影ではまったくと言って良いほど、
その効果を発揮しませんでした。
マニュアルでの露出補正を、「@フラッシュ」が勝手に打ち消すような判断をしてしまっているようです。


オートフラッシュ撮影 露出補正無し

オートフラッシュ撮影 露出補正+1EV

オートフラッシュ撮影 露出補正+2EV

フラッシュ無し 露出補正+1EV

このデジカメは、高感度をフルに活用したフラッシュ無し撮影時には他のコンパクトデジカメの追随を許さないすばらしい能力を発揮しますが、フラッシュを使用しての撮影や明るい場所での撮影では、それほど目だった能力は無いようです。

最後に、一番不便を感じていた幼虫の体重測定時の写真です。

真上から写真を撮るので、どうしても自分の体で影を作ってしまい暗くなってしまいます。
蛍光灯の光が斜めから入るようにすると、蛍光灯から離れる事になり光量が少なくなってしまいます。
ならばと、太陽光の下で撮影したいところですが、幼虫に太陽光を当てるなんてもってのほか。
かといって、フラッシュを焚くとスケールの表示がフラッシュの反射で見えなくなってしまいます。

まさに八方ふさがり(^_^;)

さっそく「FinePix F30」で撮影テストです。

少しでも明るい方がよいだろうと、蛍光灯の光がなるべく多く入るような体制で撮影を始めたのですが、蛍光灯の光が直接入るとデジタル表示が光の反射で飛んでしまうため、わざわざ自分の体で蛍光灯の影を作って撮影しました。

そうでなくても光量が不足しがちな室内なのに、さらに暗い場所を求めて撮影するなんて、今までのデジカメではとても考えられないような撮影方法です。

しかし、結果はご覧の通り。

マニュアルモード(露出補正以外オート) マクロ撮影 露出+1EV フラッシュ無し ISO1600

幼虫の光沢も、デジタル表示の黒も、スケールの白も、驚くほどの仕上がり。
蛍光灯に背を向けて部屋の隅に置いた被写体です、見た目はもっとずっと暗かっただけに、ここまで光輝く写真に仕上がるとは思ってもいませんでした。

高感度になれば、少しは納得のいく写真がホームページにアップできるだろうと考えていましたが、まさかここまで違った世界になるとは。こんな事ならお試し用に「FinePix F30」を買うのではなく、「LUMIX DMC−FZ5」の後継機として、もう少し良い物を買っておけばよかったと後悔しております。

後悔先に立たずですが、今回の事を踏まえ「LUMIX DMC−FZ5」の後継機を今選ぶなら、文句なしに「LUMIX DMC−FZ50」。超高感度ISO3200にPanasonic得意の手ブレ補正が付いて、鬼に金棒です。

とは言うものの、「LUMIX DMC−FZ50」は、菌糸ビン交換中に手に付いたオガコをパンパンとズボンではたいて扱える様なデジカメではありませんので、やはり「FinePix F30」は「ドルクスデザイン」を続けていく上で必需品のようです。

夢の一眼レフ購入に向けて、また一から貯金が始まりますが、道半ばにして「LUMIX DMC−FZ50」を買ってしまうような気がしてなりません(^_^;)
年末商戦の頃には「デジカメ探検記」に新たな1ページが・・・・(笑)。

と、言うわけで、強引にまとめに入ります。

FUJIFILM FinePix F30
長所
短所
ISO3200の撮影が出来るだけでなく、マクロモー
ドとの併用も可能。

モード変換無しに実用域でISO1600の撮影が可
能。

オートでも、画質より手ブレ軽減を優先して感度を
上げてくれる。

高感度モード時でも画素を統合して光量不足を補
う処理(画素加算信号処理)をしないため、画素
数が下がらず画像が粗くならない。

撮像素子サイズが大きく(1/1.7型)、高感度側で
も画質が低下しにくい。
撮像素子が大きいため、コンパクトデジカメにして
はボディーのサイズが大きくなってしまった。

ピント合わせが遅い。
特に接写時はイライラするほど。

xD-ピクチャーカードの読み書きが遅い。
撮影した画像をピクチャーカードに書き出すまで
最大2秒ほど待たされる(書き込み2.5MB/秒)。

撮影した写真をパソコンに転送する時も、気が滅
入るほど遅い(下の表参照)。

247MB(写真83枚分)をカードリーダーにて転送テスト
フラッシュメモリー
xD-ピクチャーカード
SDメモリーカード
形式
 256MB TypeM
 RP-SDK512J1A
転送速度のカタログ値
最大4MB/秒
最大20MB/秒
使用カードリーダー
バッファロー MCR-SD-M/U2
バッファロー MCR-SMXD-LT/U2
転送時間
166秒
39秒

「FinePix F30」は本体の大きさや、オートフォーカスの遅さや、xD-ピクチャーカードの読み書きの遅さなど、一般的なデジカメの性能から判断するとあまりおすすめできるものではありません。

しかし、室内で小さな物をフラッシュ無しで撮影するという使用方法に特化して考えれば、ISO3200の高感度とマクロモードを併用でき、モード変更しなくても実用域でISO1600まで使える「FinePix F30」は、コンパクトデジカメとしては群を抜いた性能を持っていると思います。

暗い場所でのマクロ撮影、しかもオガコなどのゴミが気になって高級機が持ち込めない・・・・そんなクワガタ飼育の様子を写真に収め、ホームページにアップするデジカメとしては、まさに最適の一台ではないでしょうか。

私もこれからは、被写体とデジカメを持って、光のある場所を求め、さまよい歩く事がなくなりそうですし、
室内の作業中でも、明るさや手ブレを気にする事なく気軽に撮影できれば、今まで以上にたくさんの記録写真を残しておく事が出来そうです。

室内でも光量をまったく気にせずに撮影できるだけでなく、オガコが付いた手でも気軽に扱えるコストパフォーマンスを持った「FinePix F30」。このデジカメ一台が、ホームページを中心とした私のクワガタ・ライフを大きく変えてくれそうです。



******  2006年9月10日 追記  ******



「FinePix F30」と「Panasonic LUMIX DMC−FZ50」で高感度時の画像の劣化を比べてみました。

FUJIFILM FinePix F30
撮像素子 1/1.7型スーパーCCDハニカムHR
LUMIX DMC−FZ50
撮像素子 1/1.8型CCD
ISO200 拡大写真


(ポインタを合わせると元の写真が現れます)
ISO200 拡大写真


(ポインタを合わせると元の写真が現れます)
ISO1600 拡大写真

(ポインタを合わせると元の写真が現れます)
ISO1600 拡大写真

(ポインタを合わせると元の写真が現れます)

「FinePix F30」は高感度撮影画像をここまで拡大してもほとんど画像の劣化が見られませんが、「LUMIX DMC−FZ50」はかなりノイズが発生しています。撮像素子はほぼ同じサイズなのに、ここまで差が出てしまうとは驚きです。

高感度での画像の劣化は撮像素子のサイズによるものだと思っておりましたが、ほぼ同じサイズの撮像素子でもこれだけの差が出てしまうということは、単に撮像素子のサイズによるものではなく、受光素子
1つ1つの性能差によるものなのでしょう。

考えてみれば、デジカメ以前の「感度」というものは、カメラメーカーでも電機メーカーでもなく、フィルムメーカーの研究範囲ですから、FUJIFILMには他のメーカーに負けない「感度」に対する技術の蓄積があっても不思議は無いですね。

「FinePix F30」の、あの価格でのこの高感度画像は、まさに買いです。


(注)このページで使われている写真は、全て画像ソフトにてWeb用に画質を落としてあります。



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