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ヒカル小町 Di


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2005年9月2日 ヒカル小町 Di
今日は先日購入いたしましたスレーブ式ストロボ「モーリス ヒカル小町 Di」のテストです。

外部フラッシュを使うとどんな写真が撮れるのかワクワクしながら被写体をセッティング。
「ヒカル小町」に電池を入れて光量を「HIGH」にセット。

「ウチのFZ5はプリ発光しないから、発光はノーマルモードだな」

ヒカル小町はプリ発光するタイプのデジカメにも対応してしていて、プリ発光モードと通常モードをスイッチで切り替えることが出来ます。

プリ発光って・・・・?。
調べたところによると、撮影前に一度フラッシュを焚いて明るさを調べ、そのあとに撮影を行うという高度なシステムのようです。すなわちシャッターを押すとテスト用と本番用の2回フラッシュが焚かれるということ。

通常のスレーブ式フラッシュだと一回目のテスト発光につられて光ってしまい、撮影の時には充電中というアホな状態になってしまいます。でも、この「ヒカル小町 Di」なら、プリ発光を見送ってから本発光でしっかり光ってくれます。頼りになるスレーブフラッシュです。

でも、ウチのFZ5は赤目防止にしない限りフラッシュが2回も光る事はありませんので、ヒカル小町の発光モードは「ノーマル」に設定。さあ、撮影開始です。

被写体の構図を液晶モニターで確認してシャッターを押す。

カシャ

どんな写真が撮れたでしょう。
液晶モニターで確認すると、なんか変。普通にフラッシュ撮影したのと同じような写真です。
「おかしいな、ヒカル小町が光っていないみたい」
今度は液晶モニターを見ずに、ヒカル小町を見ながらシャッターを押す。

ヒカル小町はカメラ本体のフラッシュに反応してしっかり光っています。
「でも、どう見たってカメラのフラッシュだけで撮影した写真だよなぁ」
なんか確認する方法は・・・・・・と、思い出したのがカメラでヒカル小町を直接撮影する方法。
メーカーのホームページにも掲載されていました。
この方法ならヒカル小町がどういう状態にあるのか知ることが出来ます。

さっそく、ヒカル小町にカメラを向けてフラッシュ撮影。カメラのフラッシュもヒカル小町も同時に光ったように見えました。しかし、写された写真を見てみると・・・。

そこにはまったく光っていないヒカル小町の姿が・・・。
「お前は、ヒカラナイ小町かっ」
って、ベタな突込みを入れる余裕も無く、その原因を頭の中で必死に推理する。

「フラッシュなんてほんの一瞬だもんなぁ」

あの一瞬に同調することなんて不可能としか思えない。
カメラのフラッシュが焚かれたあと、慌ててヒカル小町が発光したのでは、どうしてもタイムラグが出る。

「その一瞬のタイムラグで撮影が終わってしまっているんだ・・・」
ヒカル小町はFZ5に対応していない。無駄な買い物をしてしまった・・・・頭の中が真っ白。

しばらくボーっとしていましたが、使えないのなら何とかせねば。
「オークションだな」
新品同様なら半額くらいの値は付くでしょう。もったいないですが使い道が無いのでは仕方が無い。
「返品って手もあったな」
対応していなかったという事なら返品に応じてくれるかもしれません。
だめもとでメールを送ってみましょう。

さっそくメーカー宛にメールを書き始める。
「とりあえず、証拠の写真も添付しておくか」
スイッチの状態がわかるようにしてヒカル小町を撮影し、ストロボが発光していない証拠写真として添付。
「プリ発光モードにしてもう一度やってみてください」なんていわれると面倒だから、ヒカル小町をプリ発光モードにしてシャッターをカシャッ。

すると次の瞬間、カメラの液晶モニターが真っ白に発光した。
発光したというより白く吹っ飛んだというべきか。何しろすごい眩しさだ。
「どうした?」
慌てて液晶モニターを確認するとそこには真っ白な画像が。

「も、もしかして、ヒカル小町が同調発光したのか?」
間違いありません。溢れる光の中には、かすかにヒカル小町の姿が見えます。まるで光の中から生まれて来た様。

「どういうことだ?」

どう考えてもFZ5がプリ発光タイプだったという事しか考えられません。しかし今まで何度も撮影していますがフラッシュなんか一度しか発光していません。でもヒカルも町はプリ発光モードでしっかり同調発光している。

と、言う事は・・・・あの一瞬とも思えるラッシュの瞬きの間に、実は2度も発光していると言う事か。

おどろいた、ほんの一瞬の発光だ。その間に一度発光し、その発光状態での絞りやシャッタースピードを瞬時に計算し、その後再発光して撮影するといった離れ業をやってのけていたのか・・・恐るべしFZ5!。しかし、その一瞬の間に、テスト発光を見送り、次に来た光量のピークに合わせて同調発光した「ヒカル小町 Di」もスゴイ!。

なにはともあれヒカル小町が無駄にならずに済んで一安心。これでやっと本題の撮影に入れます。
カメラを正面に、ヒカル小町を左右の斜め前方から被写体に当てての撮影です。

「ハイ、チーズ。カシャッ」
しかし、撮れた写真はこんなやつ(^_^;)
あまりにも光量が多すぎます。

ヒカル小町の光量を最弱にしてもまだ光量が多すぎ。
ヒカル小町を1メートルくらい離してもまだダメです。

「う〜ん、困った」

ヒカル小町は室内での集合写真などにも使えるように設計されています。こんな小さな被写体に近くから当てたのではどうしても光量オーバーになってしまうようです。

ヒカル小町を後ろ向きにして、スクリーンに当てた反射光を使えば何とかなりそうですが、もともと手軽に撮影がしたくて買った品物、そんな複雑なセッティングをしたのでは元も子もありません。

ヒカル小町の位置や設定ではどうにもならないと言う事が判明。
最後に残されたのはカメラ側の設定です。
今まで殆どオートやシーンモードでしか撮ったことがありません。
シャッタースピードや絞りなどを本格的にいじくるような作業は初めてです。


すぐに終わるだろうと思ってはじめたのですが、やってみるとこれがなかなか奥が深い。
光量が多かったので、フラッシュの光量を下げたのですが、そうすると外部フラッシュの影が出るんです。こんなの知りませんでした。

外部フラッシュの影を出さないようにするには、外部フラッシュよりカメラ本体のフラッシュを強くしなくてはならない。でも、あんまり強くすると白く飛んでしまう。

外部フラッシュと本体のフラッシュの光量のバランスを決めた後、露出を調整し、シャッタースピードと絞りを微調整して白く飛ばないように設定して行きます。

一枚とっては絞り値を変え、また一枚とってはシャッタースピードを変え。ある程度撮り貯めしたら、パソコンに転送して画像の確認・・・・そういった作業を延々繰り返しました。撮った写真は優に100枚を超えていると思います。
大変な作業に思えるかもしれませんが、この試行錯誤が私にとってはとても楽しい時間なんです(笑)。

これが「簡単モード」で撮った時の写真です。

背景は真っ白な画用紙なんですけど、ねずみ色になっちゃってかなり暗い感じ。
そしてこれが「ヒカル小町」を使って撮影したものです。

「ヒカル小町」は直接被写体に当てずに背景を明るくするだけに使っています。

カメラ本体のフラッシュを強めに設定して外部フラッシュの影が出ないようにし、光量オーバーにならないように、露出を押さえ、シャッタースピードを速目にしています。

「ヒカル小町」のインプレッションの予定だったのですが、デジカメでいろいろ遊んじゃいました。
でも、めちゃくちゃ楽しかったし、めちゃくちゃ勉強になりました。カメラについてこれ程理解が深められた日は無かったし、これからも無いでしょう。

カメラという物は、なかなか奥が深いですね。
オート撮影から卒業できた今、カメラの魅力に完全に取り付かれてしまいました。
これもデジカメのおかげですね。フィルムカメラだったら撮影したものをすぐに確認できないし、フィルム代や現像代を考えると、思いつくままの組み合わせを全部テストしてみようなんて事もできない。

これからもFZ5とヒカル小町の組み合わせの妙を、自分なりに突き詰めて行きたいと思います。

そうそう、この写真。
外部からの光は室内を照らす蛍光灯のみ。
実質FZ5のフラッシュのみで撮影したものです。

「光量が足りない」なんて言っていましたが、足りなかったのは私の知識でした。

フラッシュの光量や露出、絞り値、シャッタースピードを調節してあげれば、これくらいの写真は十分撮れるんですね。

背景を少しでも明るくするために、被写体のテカリを限界まで我慢してみました。

実験を通して思っていたのですが、フラッシュの光というのはとても直線的で荒々しいですね。
プロが白い傘のようなものにフラッシュの光を反射させて使っている意味が良くわかりました。
私もやわらかい光を演出できるような道具が欲しい!。
ヒカル小町のフラッシュを、あの白い傘の様な物に反射させて撮影したらどんな写真が撮れるだろう。
100円ショップで白い傘を買ってくるかな(笑)。

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