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2008年7月13日 イモリの幼生のエサ
アカハライモリの幼生たちは、びっくりする程たくさんのエサを食べ、そして日に日に大きくなっています。まだ、後ろ足は生えていないものの、前足はかなり力強くなってきていて、獲物であるブラインシュリンプの動きをしっかり追いかける様になりました

とは言うものの、ブラインシュリンプを追いかけて捕まえるなんて芸当はまだまだ出来ず、「鼻先に来たブラインシュリンプを食べていた」というレベルから、「首が動く範囲のブラインシュリンプを食べられるようになった」というレベルに上がったと言った所。

ちょっとのろまな顔つきの両親と違って、ハンターと言える精悍な顔つきで、かなり凛々しいです。

何と言っても、頭部の後に広がる立派なエラが、顔全体を見事に引き立てていますよね。

う〜ん、かっこいい。

しかし、こいつらのおかげで最近はとてつもなく忙しいです。
なんてったって、毎日ブラインシュリンプを沸かさなくちゃいけないんですから。

しかも、首が動く範囲にブラインシュリンプが来ないと食べてくれないから、全員がしっかり食べられるようにするには、かなり多目のブラインシュリンプが必要です。もちろんブラインシュリンプは真水では数時間しか生きられないから、水槽には食べ残しのブラインシュリンプが沢山溜まる事に。

ブラインシュリンプを沸かしてイモリの幼生に食べさせ、食べ残しを片付け、またブラインシュリンプを沸かす・・・・ブラインシュリンプの孵化器を洗ったり、水換えをしたり、そういった作業が毎日毎日(^_^;)

「もう少しなんとかならないかなぁ〜」

寝る時間は削っていないけど、テレビを見る時間はゼロという生活にちょっと不満(^_^;)

「金魚の餌を食べてくれればなぁ〜」

這って餌に近付ける様になったし、首も動くようにもなったんだから、沈んでいる金魚の餌を探して食べる事は物理的には可能でしょう。問題は動かないエサを食べてくれるかどうかです。

動かなくなったブラインシュリンプを食べているのを見た事は無いけど、動かなくなったブラインシュリンプが水底に沈んでいるのは、たいていイモリの幼生の食事が終わった直後ですから、お腹がいっぱいで食べないだけなのかもしれません。

「もう一度やってみるか」

以前テストしたメダカのエサも丸々残っていますしね。

というわけで、満腹ではとても食べてくれそうに無いので、とりあえずイモリの幼生たちには1日絶食してもらう事に。

イモリの幼生たちは、毎日食べ切れない程のエサをもらっていただけに、エサがもらえる時間にエサがもらえなくても、別段気にする様子も無く、いつものようにのんびりと水底に横たわっています。

しかし5時間、10時間と時間が経つにつれて、数匹の幼生たちがそわそわと動き始めました。

そわそわ、そわそわ・・・

イモリの幼生たちのこんな姿を見るのは初めて・・・ちょっとかわいい(^_^;)

絶食1日。イモリの幼生たちは、そわそわを通り越してざわざわになっています。
今なら口に入るものなら何でも食べてくれるでしょう。メダカのエサを投入です。

パラパラパラ・・・・

水底にメダカのエサが散らばります。エサを探して這い回っていたイモリの幼生たちは、すぐにその存在に気が付きました。

「あれは何だ?」

イモリの幼生たちは、水底に転がる小さな塊を目で見付け、そしてゆっくりとそちらににじり寄っていきます。


画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ
「これは食べ物か?」

メダカのエサを、鼻先にくっつけて、じ〜〜〜と臭いを嗅いでいます。

そこまで鼻を近付けなくても・・・・と突っ込みを入れたくなるくらい(笑)。

じ〜〜〜っと臭いを嗅いだあと、プイ。

う〜ん、1日絶食しても食べてくれませんでした。

「だめか・・・」

他のイモリの幼生たちも、メダカのエサに鼻先をくっつけて、じ〜〜〜〜〜っと、臭いを嗅いでいますが、やはり頭ではエサとは認識できないようで食べてくれません。

お腹は減っている、でも頭はエサとして認識できない。お腹と頭が争う会話が聞こえてきそうです。

腹 「さっさと食っちゃえよ!」

頭 「これは動かないから食べ物じゃないって」

腹 「でも良い匂いするんだろ、食っちゃえよ」

頭 「だめだって、食えないって!」

腹 「行けよ」

頭 「押すな!。や、やめろよ!」


画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ
腹 「行け、食え」

頭 「押すなって〜〜 ああ、だめ・・・」

パクッ

頭 「く、くっちまったよ・・・・」

そんなやり取りがあったかどうかは分かりませんが、1匹のイモリの幼生がメダカのエサを食べちゃいました。


画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ
そして、こちらはもっと激しい戦いが繰り広げられているようです。ハハハ・・・・(^_^;)

しばらく観察していましたが、メダカのエサを食べてくれたのは、ほんの一部のイモリの幼生だけ。

ほとんどの幼生たちは、1日絶食して空腹なのにもかかわらず、じ〜〜〜っと臭いを嗅いだだけで・・・・というより、動くかどうかしばらく様子を見ていただけで、食べてくれませんでした。

数匹のイモリの幼生はメダカのエサを食べましたので、このまま絶食を続ければ、やがて空腹に耐えかねて、他の幼生たちもメダカのエサを食べるようになるでしょう。しかし、アカハライモリの幼生の食性を犠牲にしてまで自分が楽しようなんてのは、飼い主としてはちょっとねぇ〜。

ようは、淡水でも生き続ける事が出来るイモリの幼生のエサを探せば良い訳です。

「イトメ(イトミミズ)は、まだ大きすぎて食べられそうにないし・・・やっぱミジンコか」

ミジンコ・・・田んぼのあるような所なら、用水路などを網でひとすくいすれば簡単に手に入りますが、私の住む町にはそんな場所はありません。公園の池にもミジンコはいるでしょうけど、生息密度が低いので、イモリの幼生たちが満腹になるほどのミジンコを捕まえるとなると、いったいどれくらいの時間がかかるやら。

「増やすか・・・」

捕まえてきて増やす。増えるまではブラインシュリンプ・・・それしかなさそうです。
と言う事で、さっそく近くの池にミジンコを捕りに行く事に。

ミジンコと言うと、皆さんはどのようなものを想像されますか?。

水の中をピコピコ平泳ぎしているやつかな?。

教科書に写真が載っているやつ。ダルマみたいに下腹が膨らんだ丸っこいやつ。やっぱあれですよね。

でも、ミジンコと言っても結構種類は多いんですよ。

丸いやつもいれば、細長いやつもいる。ピコピコ泳ぐやつもいれば、プ〜ンとハチが飛ぶみたいに泳ぐやつもいる。で、水中を泳いでるやつではイモリの幼生が食べにくいので、今回は水底をゴソゴソと這い回るミジンコ、底生のミジンコがターゲットです。

水草水槽をやっていると、たまに勝手に沸いちゃったりする嫌われ者なのですが、今回はそいつを捕まえて、水槽でわざわざ飼おうってんですから、どうかしてます(^^ゞ

捕まえ方?いたって簡単。人気のいない夜中や朝方、公園の池に行って、糸をつけたほうれん草を池の中に沈めておきます。1時間ぐらいしてからほうれん草を引き上げればミジンコがどっさり。重要なのは人に目撃されない事です。目撃されるとかなり怪しまれます(笑)。

そんなこんなで、捕まえてきたミジンコ・・・一般的には「カイミジンコ」って言うのかな・・・こいつを増やすための水槽を立ち上げなくてはなりません。と、思ったのですが、よくよく考えてみると良い水槽がありました。イモリの親水槽。あの水槽なら、生物濾過のみで、マットなどを使った物理濾過をしていませんので、底生のミジンコなら繁殖できるでしょう。

さっそく捕まえてきた底生のミジンコをイモリの親水槽に投入。

エサはほうれん草。葉の部分は柔らかくてすぐに溶けて水を汚してしまうので、捨ててしまう「ヘタ」の部分や硬い茎。

ほうれん草の茎についている小さな黒い点が底生のミジンコです。

えっ?、拡大写真が見たいって。

いや〜、あんまり気持ちの良いものではないので、私は見たくは無いのですが・・・・(^_^;)
リクエストとあれば、しょうがないですねぇ〜。

こんな感じです。

ぶ〜〜〜んと、ハチのように飛んで来ては、エサの上にピタッととまり、ゴソゴソと、かなり素早く動き回ります。

よ〜く観察していると・・・飛ぶ姿はハエ。這い回る姿はゴキブリ。結構グロいです(^_^;)

ミジンコですので、エサがあって天敵さえいなければ、ネズミ算より早く増えて行く事は間違いないでしょう。

ほうれん草のヘタに集まるミジンコたち。

このミジンコは結構アホなので、ほうれん草を水槽から取り出しても、逃げずに付いてきちゃいます。

そのままイモリの幼生水槽に移す事が出来るので、捕まえる手間が省けて助かります。

おおっ、さっそく蠢くミジンコを目ざとく見付けたイモリの幼生が寄ってきました。

ピコピコと不規則に浮遊するブラインシュリンプと違って、ほうれん草の上をゴソゴソと這い回るだけのこのミジンコは、イモリの幼生にとって、とても捕食しやすい相手のようです。

ミジンコは、イモリの幼生が食べ残しても、死なずにいてくれるだけでなく、子孫まで増やしてくれるのですから大助かり。3日間ブラインシュリンプを与えれば、1日はミジンコでしのげそうです。

ミジンコがドンドン増えて行けば、ブラインシュリンプを与える日が少なくなり、やがてミジンコだけで賄える日が来るかもしれません・・・って、その頃にはアカハライモリの幼生たちもイトメを食べられるくらいに成長していますよね。

できれば、冷凍物の赤虫を嫌がらずに食べられるくらい、精神的にも成長していてくれるとありがたいのですが・・・・それはちょっと無理かな(^_^;)


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