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2006年2月19日 やっぱヴィッツ
ヴィッツのUグレードが予算内で手に入る!。

長い間迷って来た車種の選定にとうとう結論が出ました。
トヨタの担当者さんから、出来上がったばかりの見積りをファックスで送ってもらい、カタログを
見ながら、もう一度オプション装備などに漏れがないか確認。

気分はすでにヴィッツのオーナー。

装備に漏れがないことを確認し、あとは契約を結ぶだけ。
「もう少し値引きが出来るかなぁ」
インターネットなどを見ると、もう少し値引きをしてもらっている人もいるようですが、愛車セット
のような利益率が高いものは全て削除してしまっているので、これくらいが限界かも。契約の
時、家族みんなで行って飲み物をたくさん頼むくらいで許してあげましょう。

さて、あともう1つ仕事が残っています。ノートの返却。
日産から今日一日足代わりに使わせてもらったノートを返却しなくてはなりません。
気が進まない仕事ですが、返却しないわけにも行きません。

ノートで日産のディーラーに乗り付ける。
マークUを受け取るために店内に入ると、担当の田中さん(仮名)がすぐに出てくる。
「乗り心地はいかがでしたか」
「とってもよかったです。ありがとうございました」
と、キーを返却。

「マークUは?」
見積もりの話を何とか切り出そうというという雰囲気作りをしている田中さんの努力を無視す
るように、ガラス張りになっている出口の方に足を進め、外の駐車場に目を向ける。
マークUは駐車場の一番奥。ここからは見えにくい死角のような場所においてある。

ナルホド、そう簡単には帰さないつもりね(笑)。

「あの〜」
「わかりました、とりあえず見積もりだけでも見ましょう」
こうなったら仕方ないですね。相手が買ってもらうためにノートのPRをするなら、こちらは買え
ない理由を挙げて説得するしかなさそうです。そのための秘策はすでにカバンの中に用意し
てきてあります。

「お飲み物は・・・」
「お構いなく、とりあえずご説明願えますか?」

間髪いれず、ノートのカタログと見積書が出てきました。

昨晩、ノートを預けに我が家にやってきた時、こちらの希望する装備と価格は伝えてありましたので、それなりの見積もりは出来ているようです。

価格はこちらの予算と同じ。というより、予算に合わせた車の構成にしたと言った方がいいかな。

問題はどんな装備が付いているかです。

キセノンヘッドランプ(他メーカーで言うところのディスチャージヘッドランプ)、オーディオ、CV
T、キーレスエントリー(インテリジェントキー)・・・・。

「へぇ〜」

見ていくと結構それなりの装備が付いています。他メーカーが1300ccなのに、このノートは1
500ccのエンジンである事を考えると、なかなかがんばっているようです。
しかし、残念ながら1つだけこちらの希望が抜け落ちていた。

「予算には収まっていますけど、オートエアコンが付いていませんね」

田中さんはオートエアコンがない事に対する説得方法をずっと考えていたのでしょう。
自分の車にもオートエアコンは付いていないがまったく不便でない事、窓を開けて走る季節は
オートエアコンは不要になる事などを、まるで暗記していた台詞を諳んじるがごとく熱弁。

しかし、私が走るのは大渋滞の都心の道。トラックの排ガスが舞う中を窓を開けて走るような
事はしません。事実、エアコンはここ数年、内気循環にしたままで、窓を開けて走った事すら
覚えていません。

海岸通りや山道を走る事があれば別ですが、そんなシチュエーションはセレナの出番です。

田中さんは意気消沈。そして今度は私の番。

カバンの中から秘密兵器を取り出す。
ヴィッツのカタログと、さっきファックスで送ってもらったばかりの見積もり。

「これが今回購入する車です」
田中さんには悪いですが、あきらめてもらうにはこれしかないでしょう。
「このヴィッツは私の出した条件を全てクリアしています。それ以上にイオンや湿度のコントロ
ール、花粉の除去、カーテンエアバックなど魅力的な装備が付いてお値段は予算内です」

ヴィッツのカタログをパラパラとめくりながら説明する。

「実はヴィッツにオートエアコンが付くと予算オーバーしてしまうため、一時はあきらめていた
のですが、何とか予算内に納めてくれましたので、ヴィッツにしました」
遠まわしですが、オートエアコンが付かなければ、このヴィッツでさえ買うつもりはなかったとい
う強い意志を伝える。

田中さんはヴィッツの見積もりとカタログをかわるがわる見ながら、何か欠点はないかと必至
になって探している。

ごめんなさいね。
追い詰めるつもりじゃないんだけど、どうしてもあきらめてくれないから・・・。

「何とかなりませんか・・・・」
「ノートの場合、オートエアコンを付けるとなると1つ上の『E』というグレードにしなくてはならな
いですよね。それに長さがヴィッツより25cmも長いんです。Eグレードにして、尻を25cmぶ
った切って、この値段のままなら即買います」

長さはヴィッツより25cm長いけどマークUより70cmも短いのでほとんど気にはしておりま
せんでしたが、あきらめてもらう意味で付け加える。

「少々お待ちください」
と言い残し、田中さんは奥のオフィスへと悲痛な面持ちで入っていった。
上司に商談の失敗を告げ、商談打ち切りの許可をもらう・・・・つらい仕事ですね。

「少々お待ちください」と言っておきながら、かなり長いこと待たされた。
「なにを相談しているんだろう?」
上司にもう少し粘れと励まされているのか?。商談が失敗して説教されているのか?。
それとも、みんなで私の攻略法を検討しているのか?。

長いこと待たされてやっと田中さんが出てきた。
机の上はすでに片付けてある。マークUの鍵を受け取りすぐにでも退散しようと立ち上がる。
その時、こちらに近づいてくる田中さんの顔色が心なしか明るい事に気が付いた。
そして、手にはマークUの鍵ではなく一枚の紙が・・・・。

「再見積もりさせていただきました。グレードを『E』にしてご希望のオプションを全て付け、金
額は前のまま、ご予算内に納めました」

マジでか!。

想定外とはまさに事こと。
テーブルに置かれた見積書に飛びつき、食い入るように見る。
確かに金額はこちらの予算と同じ。希望する装備はオートエアコンを含め完全装備。
「ご希望になかったプラスチックバイザーははずさせていただきました。ガソリン満タンという
のもちょっと厳しくなりまして・・・それと納車はお引取りに来て頂く事に・・・」

そんな些細なことはどうでもいい、あんな予算で本当にノートのEが手に入るのか?。
もし本当に手が届くのであれば買うべきはヴィッツのUなのか、ノートのEなのか?。

値引きの努力を認めてもらおうと、情に訴えながら必至に解説する田中さんの話を、耳から
脳に伝わる神経回路を遮断して聞こえないようにし、脳の全処理能力をノートとヴィッツの比
較に集中させる。

田中さんは、見積もりを凝視したまま生返事しかしない私に不安を覚えてか、心配そうに何か
と話を振ってくる。「ちょっと黙ってて」と言いたい気持ちを抑えて、ノートとヴィッツの長所と短
所を頭に浮かべてどちらにすべきか結論を出そうと試みる。

その時の私の脳内の処理結果を数値化したらこんな感じだった事でしょう。

配点
ヴィッツ
ノート
快適性能
オートエアコン
7点
花粉除去
2点
湿度コントロール
1点
イオンコントロール
1点
安全性能
カーテンエアバック
3点
走行性能
エンジンパワー
5点
サスペンション
2点
外見
コンパクト
1点
スタイル
1点
合 計
15点
8点+7点

ノートに「」1つが増えてしまったため、大量得点差の7点が一気に縮まり同点に。

しばらくして見積もりから顔を上げ、田中さんに向かって一言。
「う〜ん、困った」
正直それしか言えない。

「ヴィッツとノートはほぼ互角。気持ち的にはノートのほうに傾きつつあるだろうか。しかし、自
分でも自分自身が本当に欲しい車がどっちなのか良く分からない」
田中さんにはそう告げ、とりあえず帰宅する事に。

「ここを25cmぶった切ってくれたらノートで決まりなんだけどね」
帰り際、試乗させてもらったノートの車体後部を手で切る振りをしながら冗談を言うと、田中さ
んは笑ってた。だけど、その顔にはかなりの疲労が垣間見らた。

ヴィッツを断るにしても、ノートを断るにしても、どちらもめちゃくちゃつらくなってしまいました。
トヨタの方は今回はあまり話しに出てきておりませんが、去年、会社でライトエース・トラックを
買った時からのお付き合いで、今回もとりわけ親切にして頂いています。

マツダやホンダは顔見知りではないので、断るのは電話でもかまわないと思いますが、トヨタ
や日産に関しては、やはりディーラーまで足を運んで断る事になるでしょう。

「ハァ〜」

新車購入なんてウキウキでする事なんでしょうけど・・・・。
なんでこうなっちゃうんでしょう(^_^;)
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