HOME > その他 > 気になる事

前へ 次へ
2001年11月17日 挨拶
ちょうど10年くらい前になるかな。自営業をはじめる前に5年ほどサラリーマンをしていたんだけど、その会社に入って間もないころの話。

私が入った会社はそれなりの会社で同期は日本全国から集まっていた。
私と同じ東京出身の人もいたけど、どういう訳か近い部署に配属された人は全員地方出身者だった。

当然、新入社員同士ってことで最初の頃はよく集まって飲みに行っていた。
で、話の内容はっていうと当然、東京について。
「あそこに行ったか?」「ここはどうだった?」なんて東京の有名な観光地の話がよく出ていたっけ。それなりに楽しめたんだけど、酔いが回ってくると必ず出てくるのが「東京人は冷たい」という話。

私が東京出身だということを知っていて話していたのか、それとも忘れて話していたのか今となっては知る由もないが、地方出身者が10に対して東京出身者が私一人だけといった感じが多かったので特に反論もせずに聞き流していた。

東京の人間は隣同士でもまったく挨拶しないそうだ。

私はここ(東京)で育った。近所の人はみんな顔見知り。道で会えば必ず挨拶するし、大きくなってからはちょっとした立ち話もするようになった。小さいころから親が挨拶の後、ちょっとした立ち話をするのを小さいころから見ていたから、小学生の高学年なったくらいに近所のおばあちゃんに挨拶した後、ちょっとした天気の話が初めてできた時、なんかちょっと大人になったような気がした(笑)。

小さい頃、近所の材木置き場で遊んでいると材木屋のおじさんが飛んできてよく怒られていたっけ。今は駐車場になってしまったけど、今でも材木屋のおじさんと道で会うとおっかなくて逃げ出しそうになる(笑)。

そんな話をみんなにしてあげたかった。
だけど、その当時はバブル末期。私の家の周りもどんどんマンションが建って昔と変わってしまった。マンションに住んでいる人はほとんど知らない人。道であっても挨拶できなかった。
きっと、マンションに引っ越してきた地方の人は「東京人は挨拶もできない」と思っているだろう。そういった現状がある以上、昔々の話をしたって何の意味もない。

最近、釣り場で挨拶をしないって話をよく聞く。
私がよくいくところでは、夜ルアーシーバスをしている人に限ればかなり前から挨拶なんてなくなっている。こちらが挨拶して挨拶が返ってこないとその日一日いやな気分になる。
一日ってのは言い過ぎかもしれないけど、ポイントを移動中なんか必ず思い出していやな気分になる。

だから、一時挨拶をするのをやめたんだけど、向こうから挨拶されるとなんか自分がちっちゃい人間に思えてくるし、まったくの無言ですれ違った時、ものすごい寂しさがこみ上げてくる。

だから今はちっちゃい声で挨拶している。自分は挨拶しているし、相手から挨拶が返ってこなかったときは「聞こえなかったかな」って勝手に解釈している(笑)。これもちょっと寂しいんだけどね、現状を考えていやな思いをせずにすむならしょうがないかな。

最近、挨拶がなくなったって感じるのはエサ釣りの人。
ちょっと前までは挨拶すれば必ず返ってきたし、ハゼ釣りの人と入れ違いで、すれ違ったときなんか「今日はどうでした?」って声をかければそれなりの会話ができた。別に情報なんてものはなかったし、そんなもんは期待していなかった。もしかしたら、釣りを通しての人とのつながりを感じたかったのかな?。

釣り場での挨拶がなくなっていく現在、山での挨拶は健在だ。
天候に感謝し、お互いこの先の情報を交換し、ねぎらいの言葉をかける。
「今日は天気がよくてとっても気持ちがいいですね」
「あと、30分くらいで頂上ですよ」
「急勾配が続きますけどがんばってくださいね」

山でのマナーの悪さも最近問題になってきている。
挨拶なんて人に言われて急にできるもんじゃないと思う。
私が挨拶をする大人を見て育ったように、今の子供たちにも挨拶のある町を、挨拶のある釣り場を、挨拶のある山を残してあげたい。そして、子供たちは挨拶ができるようになったことを誇らしげに思えるように育ってもらいたい。
前へ   このページの先頭へ   次へ

ルアーシーバス&アクアリウムシーバスアクアリウムオオクワガタカナヘビ

 HOME > その他 > 気になる事 > 01年度
とりあえず編集後記 レーズンサンド 駆け込み寺
HP作成ソフト バーブレス カシオQVー2300UX
CAMEDIA Cー1 日記「麻雀」 テレビ番組
クラクション ビニール袋 挨拶