HOME > アクアリウム > 飼育日記 > ミジンコ

ミジンコのエサ


ポピュラーなミジンコの餌から、ちょっと変わったものまで。
およそミジンコのえさとして使えそうなものを、片っ端からミジンコに与えてみました。



中にはミジンコのエサとしてまったく使えないものもありましたが、
とりあえず、一通りご紹介いたします。


鶏糞

ミジンコの餌として最もポピュラーなもののひとつです。ミジンコが鶏糞を直接食べるわけではなく、鶏糞をエサにして繁殖したバクテリアがミジンコのえさになるという、間接的なミジンコのえさです。
最もポピュラーなえさだけあって、ミジンコは元気に過ごしますが、鶏糞から発生したバクテリアを食べて細々と生きている感じで、ミジンコの増えるスピードは緩やかです。
ミジンコの繁殖スピードが遅いため、養殖を主眼としたミジンコの飼育には不向きですが、全滅のリスクが少ないので、純粋にミジンコの飼育や観察を楽しみたい方には良いエサだと思います。

ただ、水が腐りやすいため、水換えなど管理に多少手間がかかりますし、臭いも気になります。
発酵マット

カブトムシやクワガタムシの幼虫のエサとして売られているもので、クヌギやコナラのオガクズを発酵させたものです。
発酵させたものですので、大量のバクテリアが住み着いており、また、オガクズを元にバクテリアが繁殖するため、ミジンコのエサの供給源になります。
鶏糞と同じ種類のエサになりますが、鶏糞に比べるとバクテリアの発生が少ないようで、ミジンコの大繁殖はとても望めません。

しかし、水が腐りにくく、臭いもほとんど無く、メンテナンスフリーで長期に渡り安定した飼育ができる点では最も優れていますので、初心者の方や安定した飼育を望まれる方、鶏糞の臭いが気になる方にはお勧めです。


ドライイースト
イースト菌(ドライイースト)

パン生地の発酵など、食用に使うイースト菌をそのままミジンコの餌として流用したもので、ミジンコが直接食べる餌としては最もポピュラーなエサです。
水に良く溶かしたドライイーストを水槽に入れると、煙幕のように水槽全体に広がるのですが、思いのほか沈殿が早く、水底に溜まってしまう量が多いのが気になります。
浮遊性のミジンコは沈殿してしまったイースト菌を食べる事ができないため、イースト菌を、随時攪拌する必要があります。

しかし、イースト菌は価格が安く 、条件さえ合えば水槽内で勝手に増えてくれるため、経済性は良好ですし、エアレーションがあれば攪拌の手間も省けますので、大きな容器を使用した大量飼育には最も適したエサです。
ビール酵母

パウダー状のため、水に溶けやすいと思ったのですが、ほとんど水に溶けずに沈殿してしまいます。

多少は溶けていると思われますが、水が濁る事がほとんど無いため、ビール酵母が水に溶けて、ミジンコが食べられる状態になっているかどうか、確認する事ができません。

ビール酵母を与え続ければミジンコは生きていますが、繁殖のスピードが速い訳でもなく、与える量やタイミングが掴みにくいエサなので、あまりお勧めできません。
パウダー状の金魚のエサ

パウダー状のため、水に溶けやすいのですが、水槽に入れると、すぐに沈殿してしまいます。沈殿の速さはドライイーストより早く、さらに厄介な事に、沈殿してしまったエサはすぐに腐敗してしまいます。

水質が変化しやすい小さな水槽での使用はとても無理ですが、栄養価が高くバランスも良いエサですので、大きな水槽でミジンコを養殖した時の栄養補助程度には良いのではないでしょうか。
グリーンウォーター

水に液体肥料を適量入れ、1週間ほど日の当たる場所においておくと、アオコが大量発生して水が緑色に変色します。これがグリーンウォーターと呼ばれる水です。

沈殿せず、腐らず、まさにミジンコの餌として打って付けとも思えるグリーンウォーターですが、どういう訳かミジンコは激減してしまいました。

アオコには毒がある事が知られておりますが、この毒性はミジンコに対しても有効なようで、ミジンコがあまりアオコを食べ過ぎると中毒になり、運動機能が麻痺してしまうという報告もありますので、その辺に原因がありそうです。

ただし、ケンミジンコは耐性が強いようで元気に泳ぎ回っていました。ケンミジンコによってアオコが食べ尽くされると、やがてミジンコも復活しました。

クロレラ青汁
クロレラ・パウダー
クロレラ

水に良く溶け、沈殿も遅く、さらに水が緑色に変色するためエサの量や与えるタイミングが掴みやすい、まさにミジンコに打って付けのエサです。

ただ、最近は売っている店が少なく、売っていても非常高価な錠剤しかないのが、唯一の欠点。

与えすぎによる死滅の危険が、後に記載されている「ほうれん草」や「大麦の青汁」より高いので、わざわざこれを選ぶ必要が無いかも。


三笠産業鰍フほうれん草パウダー

人間にはまったく無害なレベルの農薬でも、ミジンコは
簡単に死んでしまうため多少心配でしたが、写真のほう
れん草パウダーはミジンコが死んでしまう事も無く、ま
た、粒子も大変細かいのでお勧めです。まとめてメール
便を使えば送料も安く済みます  
ほうれん草

水生の草食の生き物に与えるエサとして、一番最初に頭に浮かんだのがほうれん草。オタマジャクシにしろエビにしろ、みんなほうれん草が大好きです。

ただ、すりつぶして与えるとなると手間がかかりますので、パウダー状のものが売られていないかと探していたら、ネット上で見付ける事ができました。

「ほうれん草パウダー」

緑色の濁りとして沈殿せずに長い間、浮遊しているため、ミジンコはいつでも餌として利用できる状態になってします。

食べ尽くすと、水は無色透明になりますので、エサを与える量やタイミングを把握しやすく便利です。

食べ残しの沈殿物が、水質を悪化させてミジンコを絶滅させてしまう危険がかなり低いので、与えすぎの心配が少なくて済みます。

注目すべきはなんといってもミジンコが増えるスピードの速さ。
ミジンコの数を保つのが精一杯と言う餌が多い中、このほうれん草パウダーは驚くべきスピードでミジンコが増えて行きますので、ミジンコの養殖には最適です。
青汁

健康食品として売られている大麦若葉100%の青汁です。
濁り具合や浮遊時間など、使い勝手はほうれん草パウダーとほとんど同じ。

与える量やタイミングも、ほうれん草パウダー同様、とても分かりやすいです。

もちろん、沈殿物による死滅の危険も少なく、ほうれん草パウダーと甲乙つけ難い存在です。

繁殖のスピードに関しましては、ほうれん草パウダーより若干遅く感じますが、比較的安価で、ドラッグストアーなどで簡単に入手できる利便性が魅力です。
大根の葉

小鳥の餌用に売られているパウダー状の大根の葉です。水に溶けやすく、与えやすくて便利なのですが、ミジンコはなぜか死に絶えてしまいました。

やはり、大根の辛味成分がミジンコにとって有害だったのでしょうか。

このページの先頭へ

 ルアー シーバス&アクアリウム > アクアリウム > 飼育日記 > ミジンコ
ミジンコのエサ  ミジンコの飼育 ミジンコの繁殖