HOME > カナヘビ > カナヘビQ&A

カナヘビの冬眠
前へ 次へ
カナヘビの冬眠ってそんなに難しいものなのでしょうか?
カナヘビの冬眠は非常に難しいです。

寒くて活動できない昆虫は死に絶えてしまっているのに、カナヘビは昼間日光浴で体を温め活動するため、エサの確保が大変です。温室飼育のコオロギを与えたのですが、活動しているカナヘビに食べられなかったコオロギが、冬眠状態に入っているカナヘビの指先を食べてしまうといった事故が起きてしまった事もありました。

冬眠中の死亡原因で一番多いのが乾燥ですが、乾燥を防ごうと余分な湿度を与えすぎると、寒い時期には凍傷の恐れが、また少し暖かくなるとカビによる体調不良などが起きてしまいます。

乾燥での死亡率がぐっと上がる冬眠末期の暖かい日に、スポイトで水分を補給するなど、試行錯誤を繰り返しておりますが、いまだに死亡率をゼロにするに至っておりません。
特に体が小さくあまり栄養状態が良くないカナヘビは、ほとんど死なせてしまっている状態です。

カナヘビを飼育している人は、学校帰りにカナヘビを捕まえた小学生がメインだと思われます。
私のようにホームセンターで赤土や黒土、腐葉土や落ち葉、スポンジやミズゴケなど冬眠に理想的と思われるような材料を買い集め、大きな水槽や温室などを駆使してカナヘビを飼育している小学生などほとんどいないでしょう。

そういった小学生から冬眠についての質問メールを頂いた場合、私は迷わず「捕まえた所に逃がしてあげましょう」とアドバイスしています。

ちなみにカナヘビはイモリなどと違って、ペットショップなどではほとんど売られていないため、捕まえた場所が分からないという人はおりませんでした。
法の上では飼育動物を野に放つのは違法だと思うのですが。
ブラックバスのように本来日本にいないはずの生き物や、日本の在来種でもペットショップなどで購入し、どこで捕獲されたのか分からないような生き物を野に放つのは良くない事だと思います。

しかし、庭で捕まえた生き物を好奇心から飼育観察し、好奇心が十分満たされたら元の庭に逃がしてあげるというのは、生き物飼育の本来あるべき姿であって、推奨こそすれ、法で縛るようなものではないと思います。

その法律について詳しい事は知りませんが、空き地で捕まえたカナヘビをしばらく飼育観察し、また元の空き地に戻してあげる事について、罰則を設けるような法律ではないと思います。

カナヘビは一定のテリトリーを持って暮す習性があります。
春、捕まえた場所に、秋、逃がしてあげれば、また次の春に同じ場所で出会える可能性が高いです。その時また捕まえて飼育観察するというのは、難しい冬眠に挑戦する事無く、活発に動き回る時期のみ観察できるという、とても理想的な飼育法だと思います。

前へ  次へ


HOME > カナヘビ > カナヘビQ&A



シーバス Q&Aアクアリウム Q&Aオオクワガタ Q&Aカナヘビ Q&A


ルアーシーバス&アクアリウム