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2008年8月2日 ワイヤレス温湿度計
年度ごとの比較実験を行っていた去年までは、晩夏に産卵セットを組み、秋口から幼虫飼育をしていました。

理由は簡単。温度管理がしやすいから。

なんてったって、温室を下げるとなると設備が大変ですが、温めるだけなら2000円のファンヒーターを1つ入れておけばよいだけですからね。

でも、今年は年度ごとの比較実験の縛りから開放されていますので、温度は自然任せ。
この国に住んでいるクワガタですので、この国の自然に任せた方が過ごしやすいかなぁ〜、
なんて、とっても安易は発想です(^_^;)

とは言っても、日差しが当たる南側の部屋などで管理したのでは、日中35℃以上になるので、とても「自然」とは言えないため、北側にある小さな物置小屋を拝借し、一時的なクワガタ部屋として使っています。

日は差さないので日中でもそれほど高温にならず、オオクワガタの幼虫たちは日本の夏を満喫していると思われます。周りの地面も常に湿った状態ですので、湿度も高い状態が続いていて、菌糸もそれなりに過ごしやすい環境だと思われるのですが・・・・。

自分の部屋からクワ部屋に行くには、一度外に出る必要があるため、継続的な温度や湿度の観測がめんどくさくて出来ていません(^_^;)

今は特に問題ないです。いつ見に行ったって温度は30℃前後、湿度は70%〜80%ぐらい。何の変化もありません。でも、夏が過ぎれば秋。秋といえばあの忌まわしきキノコのシーズン。

1日の温度変化を見極めて、キノコが生える温度帯に入る直前に菌糸ビンを温室に移動させ、きっちりとした温度管理をしないと、オオクワガタの菌糸ビンが、本来の姿であるキノコの菌糸ビンに戻ってしまいます。

起床後、昼食後、仕事終わり、夕食後、就寝前・・・・1日5回ぐらいクワ部屋に行き、温度と湿度を測ってくれば良いのですが、1日1回行くのも億劫という現状を考えると、とても現実味のある作業とは思えません(^_^;)

気にはなっているんですよ、気には。テレビを見ていても「クワ部屋の温度は今何度ぐらいかなぁ〜」って、思ってはみるんですけど、さすがに風呂上り、うだるような熱帯夜の中、懐中電灯を持って靴を履き外に出ようとは・・・なかなかねぇ(^_^;)

「う〜ん、何とかせねば」

なんかこう、ワイヤレスみたいのがあって、センサーをクワ部屋に入れておけば、ピピッと電波が飛んで来て、自分の部屋で温度と湿度が分かるような、そんなやつがあればいいんだけど、そんな都合の良いものが・・・・

あった、あった!。


いや〜、こんなものがあるんですね。ワイヤレスで温度も湿度も測れちゃう、まさに理想の逸品。

ネットを探していて見つけた時はびっくり。赤ちゃんが泣いた時に知らせてくれるようなものを探していて、偶然こいつ を見つけた時以上に驚きました。

「こんなものがあるんだなぁ〜」

自分で探しておいてなんですが、ワイヤレスの温湿度計なんて、いったい何に使うんでしょう。
畜産農家や園芸農家など、幅広い需要があるのでしょうか。

ちょっと値段は高いですが、温度も湿度もワイヤレスで計測できるとなれば、これからのクワガタライフでかなり重宝しそうなので、思い切って購入しちゃいました。

「こ、こ、こんなにでかいんだぁ」

ネットで購入しましたので、実物を見た時はあまりの大きさに唖然。

今持っている温度計(右下)と同じくらいの大きさだと思っていましたから、さすがにこの大きさには驚かずにはいられませんでした(右上は携帯電話)。

これだけ大きければ、テレビの上にでも置いておけば、部屋中どこからでも確認する事が出来ます。

設置距離は見通しで100メートル。

センサー部は防水仕様で土中や水中の温度も計測可能。

温度湿度の最低最高値もきちんと記憶でき、しかも外部センサーを増やせば最大5ヶ所まで計測できる「マルチチャンネル機能」まで有していて、まさにプロ仕様と言った感じの高機能ぶり。

付属の電池をセットして、外部センサーをクワ部屋に、そして本体を自室のいつも座っている座椅子の横に設置。テレビを見ている時はちょっと横を向くだけで、パソコンをしている時だって振り向くだけで、今のクワガタ部屋の温度と湿度がすぐに分ります。

「いや〜、これは便利」

季節の移り変わりには、更なる活躍が期待できそうです。

さて、今週の菌糸ビン交換は4頭。

1週間で産卵木を交換する産卵方法ですので、一番最初に産み落とされた卵と、一番最後に産み落とされた卵では、最大でも1週間の違いしかないのにもかかわらず、既に2本目に移って1週間たってる幼虫もいれば、2本目に移るのはまだまだ先といった幼虫もおり、個体差による成長速度の違いが良く分ります。

さあ、第2回目の菌糸ビン交換はどのような結果が出るでしょう。
前回は、あまりにも調子が良かっただけに、今回はちょっと及び腰になっています。

前回は、ただ単に一部の幼虫が早熟だっただけなのか、それともこれから先もコンスタントに大型の幼虫が出てくるのか・・・・さあ、運命の第2回目の菌糸ビン交換の始まりです。

いつもなら、一番期待薄な幼虫から菌糸ビン交換を始めるのですが、今回はかなりビビリ気味ですので、一番期待が持てる菌糸ビンから(^_^;)

この幼虫です。

先週は、まだ交換は早いと思っていたのですが、菌床が残っていたのはビンの側面の薄い部分だけだったようで、1週間で菌床の白い部分が一気になくなってしまいました。

写真だと、まだ1/4程度の菌床が残っているように見えますが、実際残っているのは、上部と側面の白い薄皮1枚と言った感じで、中の菌床はえぐられる様に食べられてしまっています。

食痕の状態も理想的で、まさに全てを食い尽くしたと言っても過言ではない、完璧な食べっぷり。

さあ、初令初期で投入されたオオクワガタの幼虫は、ハチミツ600を1本完璧に食べ尽くすとどこまで体重を増やす事になるのでしょうか。

「こ、こ、ここまで来るのか・・・・」

歓喜とか驚きといった感情を通り越して、ただ唖然とするばかり。

投入した幼虫は紛れもなく初令初期の幼虫です。それが、ハチミツ600を1本食べただけで23g近い数字。

オスの幼虫をハチミツ600からハチミツ1000、そしてもう1本ハチミツ1000へと移していたのは、それだけの菌床を食べなければ、大きな体が作れないと思っていたから。
なのにこの幼虫はハチミツ600、1本で23gまで成長できる事を証明してしまいました。

「70mm程度のオオクワガタなら、ハチミツ600、1本で十分って事か・・・・」

今まで一生懸命菌糸ビン交換していたのが全否定されたような、なんか喪失感にも似た感情が込み上げて来ます。こんなに大きく育ってくれた事への喜びもしばし忘れて、過去の飼育方法をもう一度思い出し、何がどう違っていたのか、結論の出るはずのない堂々巡りを、しばらく繰り返していました。

「考えてもしょうがないな」

自分の状態が、思考しているというより、呆然としているという表現に近くなって来たと感じた時、過去への疑問を断ち切り、未来への希望に頭を切り替える。

さあ、2本目。

ちょっとサイズダウン?。

いえいえ、今までのが異常すぎたんです。
例年に比べれば、19g超えだって、十分異常と言える大きさなんですから。

去年までは年度比較のため、月夜野きのこ園さんの菌床ブロックを、そのままビンに詰めて使用していましたが、今年は大型狙いと言う事で、ちょっとした添加剤を加えておりますので、もしかしたら、その効果も少しは出ているのかも。

添加剤の量が多すぎて、ハチミツ600ではなんとか菌糸は再生したものの、ハチミツ1000では底まで菌糸が回らず苦労しています(^_^;)

そして3本目。

またもや20g越え。

こう大きなサイズばかり続くと、感覚が麻痺してきて、20gそこそこでは、あまり衝撃を受けなくなって来ている自分が怖い(^_^;)

さらに4本目。

こんな幸せな菌糸ビン交換が続いて良いのでしょうか。近い将来、とんでもない落とし穴が待っているような・・・・・。

秋を待たずに、蛹化してしまったりして(^_^;)

先週菌糸ビン交換した幼虫たちは、蛹室のようなものを作ってマッタリしてしまうのではないかと心配していたのですが、食痕の状態から推測するに、まだまだ食欲は衰えずといった感じで、とても頼もしい限りです。

さあ、今日はこれから菌糸ビンの仕込み作業です。幼虫たちの成長がこんなに順調だと、瓶詰めにもめちゃくちゃ気合が入るってもんです。


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